令和のキャリア教育

大人気ブロガーで自分も10年来のファンである「ちきりん」さん。前回の記事で学校の時代錯誤についてツイートされていて、そのツイートを教員の目線で考えてみるということをしました。今回は同じ日にブログの方でアップされた「時代の大きな変わり目が来ています」という記事を教員が生徒に伝えていくにはどうしたらいいかを考えていきたいと思います。

目次

上場企業が大量リストラする背景

世界共通の構造的な仕事の変化

思考時代

思考時代を生きるには

上場企業が大量リストラする背景

企業のリストラが相次いでいる

朝日新聞が退職金6000万で45歳以上の大量リストラ

その他でも業績が低迷しているとはいえない企業もリストラを発表していて2019年1〜11月で36社で計1万1351人で、2020年以降もその勢いは増す可能性が高い。とのこと。

理由もブログで考察されています。

「今回のターゲットは50代。理由は生産性と賃金が合わない。」

「そんな人にあと20年も金を払うぐらいなら若い人に回したい。」

「他がやり始めたので波にのる」

ということです。

また、これは今が50代なだけであってこれから企業が生き残るために年齢関係なく行われていくそうです。

世界共通の構造的な仕事の変化

今回の問題には根本的な理由があり、そこを見逃してはけないとちきりんさんは言います。

その理由は何かというと「世界共通の構造的な仕事の変化」が起きているということです。

人が繁栄していく中でこのように構造が変わってきたということです。

狩猟時代=虎のような瞬発力と勘、度胸などが必要

農耕時代=持久力、計画性

工場時代=マニュアル仕事中心なので字が読めることが必須(この時代から基礎教育が普及し始める)

オフィス時代=事務作業、パソコン作業系のサービス(高い学力とコミュ力必要。学歴社会が成立)

時代によって求められるスキルが変わっていき、それまでのスキルが淘汰されていく。その時代の変わり目には必ずトラブルが付きまといます。

たとえば工場時代に突入した時になにが起きたのか「打ちこわし運動」ですね。俺たちのステータスを奪った機械が憎い。ぶっ壊す!!という理屈です。八つ当たりと言えば言い方が悪いですが、社会が変わればルールが変わり、求められるスキルも変わります。それを受け入れられないのは今も昔も変わりません。しかし、それで機械化が進んでいなかったらと思うとゾッとしますね。

また、明治維新が起きたことによって地位も名誉も職も失った武家、武士たち。日本史は詳しくないですが、こんな世界は激変するのかと愕然としたでしょう。

その苛立ち、やるせなさは「るろうに剣心」読者には感じるものがあるはず。

るろうに剣心から時代の変わり目のモヤモヤを学べ

幕末を生きた主人公と敵キャラたち。明治維新が起きたあとの世界でどう生きるのか?「もう斬らない」と逆刃刀を持ち始めた剣心、そして未練たらたらの敵キャラたち。

本編での剣心が幕末を引きずる敵キャラに引導を渡してくサマは、時代の転換期における内ゲバと言えるかもしれません。

剣心の姿から「今までの武器を捨て、新しい生き方を模索する」ことの難しさがビシビシ伝わってきます。

思考時代

オフィス時代が終わり、新しい時代がやってきていて、ちきりんさんは「思考時代」と仰っています。

思考時代とは何なのか。それは、それまでの「指示されたことをやっておけばいい」という発想ではなく「なにをやるべきか」「何をやれば価値があるのか」「市場は何を求めているのか」を考えて実行できる時代のことです。

では何故変わってしまったのか。それは指示したことはAIがやってくれるからです。

AIができる仕事は人間には割り当てられなくなります。なぜなら人件費がかかるので。

プログラミングの時代という風潮なのも、ここに理由があります。でもプログラミングはあくまでスキルなのでプログラミング言語が読めるようになっても「何をすれば多くの人に喜んでもらえるか」という考えが出来なければ絵に描いた餅。

思考できることが出来なければ、指示を待ってこなすだけになりバイトと変わらない存在のままです。

プログラミングは食える資格なのではなく、あくまで基本スキル。ギターが弾けても作曲したりパフォーマンスができないとロックスターになれないのと同じです。

人はついつい「これやっとけば大丈夫」という保険を求めます。

でも、それはなかなか非現実的です。自分が生きてきた30年ちょっとでも「高学歴」→「英語」→「プログラミング」とシフトしています。そしてこれからも変化していくでしょう。つまりマーケット感覚(市場が何を求めるか)を磨き人より半歩でも早く始めることが大事になってくるのです。

思考時代を生きるには

①マーケット感覚を磨き行動する

広く浅いが波を見極めて、必要なものに時間と金を費やす。その生活を色んな人生を歩めると楽しむぐらいのメンタルで生きる。

②他の追随を許さぬレベルの専門性をもつ

狭いが恐ろしく深くのめりこむ。その世界で生きることを、追求し続けることを人生の喜びとして生きる。という2通りの生き方があると書かれています。

①マーケット感覚を感じる例

◆ホリエモン

自分の興味のあることに夢中になる生き方

◆ヒカキン

YouTuberの先駆者。ビートボクサーだったと思っていたらいつのまにかゲーム解説や試してみました系動画など色んな顔をもつ

◆こち亀

その時代のカルチャーを飲み込み、咀嚼し、ネタにしていく。しかも秋元先生は超ホワイト漫画家で、ぜったいに週1日は休みがあるという仕事が早く、質が高く、時代の流れも読むというマーケット感覚の優れた漫画である。

◆羽生善治

将棋に関しては②かもしれないが、チェスをやったり色んな分野にみずから勉強していることが著書などから窺える。とくにAIには興味深々である。バランス感覚に優れるからなのかテレビタレント的な時期も強かった。

②専門性を高める生き方の例

◆イチロー

◆野茂英雄

振り子打法とトルネード投法、成功者がいない世界に先駆者として飛び込む。その姿勢や発言は常に緊張感が漂い、勉強不足の記者は無視される。まさに侍。

◆山中教授

山中教授に限らないが、その研究にフルコミットすることが人生の喜びとなっている例だと思う。

これはほんの一例であるが、どちらかに振り切って取り組んだ方が行き詰まったときにも悩まずに次に進むことができる気がする。

ホリエモンとイチローを同列には考えていては右にも左にも行けないと思います。最低限、どちらのタイプかは考えておいた方が健康的ですね。

モテたいというパワーは持っていて損なし

全員に「恋愛しよう」という気はさらさらないが、現時点で「恋愛したい」「モテたい」と思っている人はどんどん張り切って欲しい。

その中でいかに相手のことを理解し、自分のことを知ってもらうかということを突き詰めて欲しい。恋愛は相手のことを理解しようとしない限りうまくはいかない。身なり、言葉遣い、距離感などを合わせられないと永遠にモテようがない。

自分の経験上、合コンでうまく立ち回れる人は面接に強い!!これは真理だと思う。

モテたいというなら、とことん相手のことを考えて行動ができる人間にレベルアップして欲しいものだ。くれぐれも強引に誘ったり、数を競い合って欲しくない。実社会も内面が伴ってないとうまくいかないし、下手したら犯罪者になってしまうので。

自分のアタマで考えよう

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これはちきりんさんの存在をはじめて知った本のタイトルである。それから10年。「自分で考えて、行動する。」ということが何よりも大事な時代になってきたと痛切に感じる。

イチローがメジャー挑戦するときにどれだけの人間が「あんなに華奢な人間が成功するはずない」と居酒屋でワーワー言っていただろうか。

イチローは自分なりに考えて答えを出して挑戦している。その数年前からメジャーを見据えて打席の立ち位置やアプローチを変えて打席に立っていた。

ようはわざわざ自分に負荷をかけて打席に立っていたと言える。結果的に最多安打は松井稼頭央に取られたりするが首位打者と200本安打はキープし続けている。努力とは何なのか、ここに一つの答えがあると思う。大きな舞台を夢見て、自分なりの壁をクリアしていこう。

connected the dots(点と点をつなげ)

これはスティーブジョブスの名言で知られているし、ホリエモンも大事な考え方として紹介をしていた。

自分が興味を持ったことをやる=点を打つそれを無数にやっているとある日、前やったことと今やっていることがつながる瞬間が訪れる=点と点がつながるこうして新しい価値に出会うことができてイノベーションが生まれる。という感じのことを言葉として残している。

アップルは初めからうまくいっていたわけではない。でも自分の感性を信じて手を動かし続けたからこそ今まで見たことがないモノを生み出せたと言いたいんだと思う。ようは最短ルートなどないということ。汗をかくしかない。

これに似た話は羽生善治もしている。棋士には「大局観(全体を見て、流れをつかむ力)」が必要だと言われるが、それが身につくのは若い時期に徹底的にロジカルに考えてきた積み重ねがあるかどうかであるらしい。

ある局面の全てのパターンを自分なりに考えて可能性を潰していく。これに耐えられない人間は棋士になどなれない。ようはAIに簡単に分析されて丸裸にされて何もできずに負けるだけ。流れを見極める大局観、勝利の道筋を見つける直感はそれまでどれだけ泥臭く点を打つ作業を積み重ね、勝負の舞台でつなげることができるかどうかの勝負なのである。 

とにかく①だろうが②だろうが徹底的に考えること、手を動かすことが重要であることは間違いない。

まとめ

◆思考時代に入り「専門性をとことん追求する生き方」と「時代の流れを読み、マーケット感覚を磨いて行動する生き方」の2つが求められるようになってきた。

◆ロジカルな積み重ね。点を打ち続けることがどちらの生き方であっても重要である。

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