【保健の授業】岡田斗司夫「人生の法則 欲求の4タイプ」から学ぼう

ここのところ岡田斗司夫さんの著作や動画を浴びるように消費している246。

今回はその中でかなり衝撃を受けたこの1冊。

こういう本は大学時代に自己啓発本を読み漁って飽き飽きしていたが、この岡田斗司夫マイブームにのって読んでみたら、あれよあれよと半日で読破。次の日にこうしてスライドを作り、ブログにしてみようかとカタカタしている。

この本が凄いと思った点は2つ

  1. ビジネス本ではない。自分と他者を理解するのに有用。
  2. 保健の授業で使える。(ネタ・構成など)
  3. おそろしく自分のことを言い当てられた。

というところ。

自己啓発本やビジネス本におけるガツガツした感じ、「きみはここに気付いていないから、成功しないんだ」という感じはない。さらに上から客観的に分析している感じ。大学の講義を文字化した経緯もあるのか、すぐにでも授業に使えそうな本になっている。

欲求は保健でも勉強する

保健の授業では「欲求と適応規制」という範囲があり、人間の欲求について勉強する機会がある。馬車に乗った絵が載っていて、1次的欲求を2次的欲求でどううまくコントロールするかということを学ぶ。人は適応規制という欲求不満を横ずらししてその場しのぎをするけど、それは本質的な解決になってないこと。あくまで自己実現を目指すことが大切としめくくる。

そんな話「はいはいはいはい」とわかったふりして右から左。自分のこととして聞いてくれない。

教科書は極端ではない真ん中をとるので、文句が出にくい構造だが悪い意味で言えば「誰の意見でもない」ということになってしまう。そのスタイルではいけない。

以前ターザンの記事にも書いたが「あなたはどのタイプ?」ということを提示し、そこから話を展開することで「自分のこと」として話を聞いてもらう準備をしてから授業が展開していくスタイルが理想的。

だから、いい意味で“全部読まなくてもいい”のであっという間に読めてしまう。(授業をするとなると全タイプを理解しないとだめなのでそうはいかないけど。。。)

授業もそうあるべきなんだがタイプごとの資料を作るとなると作業量は何倍にもなるので難しいところ。でも、やるしかない。そのために色んな所からヒントを得ていくしかないということで今回の記事は「欲求の4タイプを学ぶ」ということで、具体例よりも構造を理解していく回にしていきたいと思う。

目次

  • 人の欲求には4タイプ存在する
  • 自分のタイプは何に憧れ、何を軽視するのか
  • 右回り・左回りの法則
  • なぜ4タイプが存在するのか
  • まとめ (追悼・野村克也氏)

00年代は「自分探しの旅」が大ブームだったものの今となっては死語のようになっている2020年。しかし、悩める人は後を絶たたず、精神科に通う人、家から出られない人は年々増加している。

娘が生まれて、もう3歳。子育ての難しさはひしひしと感じている。何が正解で何が間違っているのか。それはだいぶ先にならないとわからない。

はじめはテレビやiPadを禁止しようとしてみたが、こっちの精神がもたない。まじで無理。いまでは家族みんなでダラダラとジブリ観るし、プリキュア見せときつつ自分のことをやったりしている。

これに努力が足りないとか、テレビの悪影響は云々かんぬんあるのも知っている。勉強した。実践した。絶望した。

鬱になった人や家から出られなくなった人。その原因が親の育児が失敗したからというわけではない。これが本当の意味でわかってきた今日この頃。

ほんとうに大切なことは何なのか。本質は何なのか。

完ぺきではないけどそこは押さえた育児がしたい。そんなときにこの本に出会い、この一説にやられてしまった。

アンパンマンのオープニングのこの歌詞。いつも聞いていたじゃないか。

スライドにも書いてあるが

  • 自分が何を欲しているのかがわかる
  • 他者が何を欲しているのかがわかる

それを理解するだけで全然メンタルが変わってくる。自分の欲求タイプが理解できれば「なぜこんなことをしてしまうんだろう」という悩みから少し解放される。

また、他者の欲求タイプを理解できれば「なぜこんな反応をするんだろう」という部分がつかめるようになってくる。

欲求タイプを理解することの重要性は生徒対応をしていても思い当たる節がある。

親子間のトラブルは何がきっかけになることが多いか

トラブルが多い親子に多いコミュニケーションは“押し付け”である。親には親の欲求があり、子どもには子どもの欲求がある。子どもが小さいときは反論できないので親の言うことを聞くしかない。親は自分の中の正義、正しさ、計画に基づいて全力で子どもを導こうとする。「この子は私がいないとだめ」「この子のことは私が一番わかっている」「いまは大変だけどいつか実を結ぶ」と自分に言い聞かせながら。

でも、そこには限界がある。他人から押し付けられたものはあくまでタスクであり作業をこなすようなものだ。内側から沸き上がってくるものがない。そんなことを繰り返して人生に感動や生きがいが生まれることは難しいのではないか。それでも、そんな親からの押し付けから反抗し、自分の欲求に従い自分の道を見つけられるパワーと勘の良さがあればそれでいい。これまでのサクセスストーリーはこの手のものが多い気がする。

しかし、そんなパワーと勘の良さはみんなにあるわけではない。

パワーがない

であれば、親が壁になりそれを乗り越えることにカタルシスを感じるような「スパイダーマン」的な親子関係をやめるべきである。壁はいくらでもあるのだから、タイプに応じて応援してあげることがよさそうである。つまりアイアンマンとスパイダーマンの関係でなく、アイアンマンとペッパー・ポッツの関係といってもいい。

勘が悪い

「自分はなにを欲しているのか」がわかっていない。その場合、親にできることはカウンセリングであり、「あなたはこういうものを求めている」というヒントを与えることかもしれない。キキとウルスラの関係と言ってもいい。

いろんな人との出会いの中で、そのことを教えてくれる出会いがあるかもしれない。でも、ないかもしれない。だからこそ、親や教師がそういった「欲求のタイプ」を見抜き、ヒントを与えることも無駄ではないと思う。(〇〇論として1つの価値観を教えるのではなく、4つのタイプが同時にでてくるあたりも自分としては抵抗感がなくて良い)

まずは欲求タイプを考え、それを元に行動することがよさそうな気がしてきた。

前置きが長くなったけど、ここからが本題である。

人の欲求には4タイプ存在する

どんな欲求があるのか。

それはこちら。

どどん!!

「注目型」=仲良し。クラスでも目立ちたがりのタイプ。とにかく嫌われたくない。だからサービス精神旺盛。岡田斗司夫さんは自分はこのタイプと断言している。

「法則型」=自由・逃走。は池上彰さん、ひろゆきさんのタイプ。わかりにくいことを解説し理解させてくれる人たち。リーダーというよりも参謀タイプ。とにかくわからないことが嫌なタイプらしい。

「理想型」=真実・正義。ゴーイングマイウェイ。自分の世界観で生きるタイプ。時間とか評価とか稼ぎとかよりも自分の理想を優先してしまう。宮崎駿さんがこのタイプ。(診断テストの結果、自分はこのタイプでした)

「司令型」=勝利。負けず嫌いで勝ち負けに一生懸命になるタイプ。運動会のクラス対抗大繩大会などで勝手に仕切る、仕切らずにはいられないタイプ。ホリエモンはこのタイプ。

診断方法

  1. 診断テストを受ける
  2. この4タイプについての自分の反応をみる

診断テストはここで掲載するのはダメかなと思うので、そこは本を購入していただいて問題に答えてみてください。

【中古】【古本】人生の法則 「欲求の4タイプ」で分かるあなたと他人/岡田斗司夫/著【教養 朝日新聞出版】

ここでできる簡単な診断方法は、「人間の欲求は4つのタイプにわけることができる」と聞いたときに“自分自身がどのような反応をしたのか”を思い返すこと。これである程度わかる。

「注目型」早合点するタイプ。面白いと思いながら少年の心で聞く。

「法則型」疑うタイプ。そんなこと本当にあるのかと考える。

「理想型」反発するタイプ。型にはめるなと怒り出す。

「司令型」利用法を考えるタイプ。使えそうなら使う。

どうでしょうか?

こうすると法則型が増えるらしい。直感的に注目・司令・理想と思った人は基本的にそのまま。

しかし、バイアスがあり司令・理想の人は「法則」と思ってしまうひとが多い。

自分の診断は一番難しいので、こうなるのも無理がない。診断テストをするのが早いが、まあやらなくても「自分はどれかな」と考えながら読み進めてみてください。

自分のタイプは何に憧れ、何を軽視するのか

それぞれのタイプの特徴をいろんな視点で見ていこう。

まずは各タイプがそれぞれのタイプをどう見ているのか。

それがこれ。

「注目型」司令に憧れ、理想を軽視する。法則のことはわからない。

みんなと仲良くしたいし目立ちたい。だから勝つことに一生懸命になれる、どんどん成果を出していく司令型に憧れつつ、チャンスがあるのにこだわりがあって逃していく理想型を軽視しがち。そして、「そういうもんだから仕方ないじゃん」と周りに期待せず淡々と行動する法則型に理解ができません。

「法則型」理想に憧れ、司令を軽視し、注目が理解できない。

自分自身がいろいろと考えて具体的に行動していくタイプなので、理想型の抽象的な概念に向かって行動し続けることに憧れてしまう。また、他者に期待しても仕方ないと思っているので司令型のような全員に指示を出して物事を進める態度を軽視してしまう。注目型に対しては賑やかにわーわーやってんなぐらいにしか思っていない可能性がある。

「理想型」注目に憧れ、法則を軽視し、司令を理解できない。

自分の中の理想に向かって行動してるがどこかみんなにも理解してほしい。だから注目型の外向的な態度が羨ましい(わかる)。また、わからないことを理解しただけでスッキリしている法則型には心や情熱がないと軽視しがち。そして、司令型の勝つためにはなんでもする態度にはアレルギー反応を示す。

「司令型」法則に憧れ、注目を軽視し、理想を理解できない。

勝たないと意味がない。だからこそ、冷静にものごとを判断し整理することができる法則型に憧れるし、わーわー盛り上がっている注目型を軽視しがち。こだわりがあっても売れなければ、勝てなければ一緒じゃないかと理想型を理解できない。

どうでしょうか。これは自分かもとか、あの人はこのタイプかもと少しずつわかってくるとさらに理解が深まるものである。

右回り・左回りの法則

人は自分のタイプを軸に体調によってタイプがブレる特徴があるそうです。

それが右回り・左回りの法則。

  • 元気なときは右回り
  • 疲れたら左回り

どういうことなのか考えてみましょう。

「注目型」

元気な時は、より目立つために「勝つ」という姿勢が前面に出ます。そして疲れたりうまくいかないと理想の世界、つまりは「ファンタジー」の世界にどっぷり浸り良いイメージを繰り返し体に刷り込むことで再起のタイミングを見計らっている。

「法則型」

元気な時は、わかっただけに留まらずそのやり方にこだわって行動します。疲れてくると外向的になり、まわりに「こうなんだ」と指示し始めます。

「理想型」

元気な時はこの世界観をもっと多くの人に伝えたいと外向的になります。しかし、疲れてくるとなぜうまくいかないか自問自答を繰り返す。(自分は調子がいいとインスタにアップするし、調子が悪くなると本を読みます。言い当てられている。。。)

「司令型」

元気な時は信念や情熱をもって行動する姿勢をみせるが、疲れたりうまくいかなくなってくると目先の損得に惑わされて行動してしまう部分がある。

自分は見事に言い当てられてぐうの音も出ない。皆さんは「これだ」というものがわかってきたら幸いである。詳しい説明は実際に本を手に取ってほしい。

なぜ4タイプが存在するのか

性格というのは人間特有のもの(らしい)

すべては生き残れるかどうかが動物の基本原則。

それは人間も同じ。でもなぜ人間には性格が存在するか。そして、「性格」と「欲求」との関係はどうなののか。

「性格」と「欲求」は別物

以下の人格模式図を見てください。

どどん!!

本能の上に欲求があり、その上に性格が乗っている。

まず欲求があって、その上に性格があるの言う構図。つまり欲求は性格より根源的な概念。

まず欲求を押さえておくことがベターということかもしれない。また、この模式図をみると「キャラを演じる」ということがどれだけ寒くて、うわべだけなのかが一目瞭然です。

社会維持のために4タイプに分かれている

では欲求が4タイプあるのはなぜなのか?

社会維持とはなんでしょうか?

それは「文化を伝えること」と言い換えることができるという。

今後も子孫が繁栄していくには言葉や火を起こすことなどなど自分たちが生み出してきたものや考えを後世に引き継いでいかないといけない。生まれるたびにゼロから始めていたのではいつまでたっても安全安心はやってきません。

ライムスター宇多丸のリリックにもありますね

KとUとFとU わりとフツーに言うと 「工夫」と言う

その美徳はまさに人間固有 偉大な歴史的モニュメント級

つまり ご先祖たちの探求に一個付け足す独自のブランニュー

RHYMESTER「K.U.F.U」

こんな感じで文化を継承し、アレンジを加えて、良いものをみんなで共有していくことの繰り返し。そうして人間は繁栄していったということ。

子孫繁栄とは人を生むことだけではない。ミームという文化をどう伝えていくか。これも同じくらい大事なことなのである。

なぜなら、人は本能で生きているのではないから。文化を生きているからである。

自分は日本文化を生きている。日本語を使い、食事の時は箸を使い、公教育を受け、部活動に青春を捧げ、大学に行かなくてはいけないと思い大学に行く。これは他国では当たり前ではないが日本では一般的である。これを本能で生きているとは言えないし、日本文化を生きていると言ったほうがしっくりくる。

これは一例で野球文化でも漫画文化でも何でもいい。「○○家のしきたり」に生きる人もいるだろう。

こうして我々は本能ではなく文化を受け継ぎ、すこしアレンジしながら生きているのである。

4タイプに分かれる意味

ある文化を伝えるためには4つのタイプがないと伝わっていかないと言われる。

このどれが欠けても十分に伝わらない。

すべてのタイプが有機的につながってはじめて文化は継承されていく。

このときに対極にある人間とのトラブルを乗り越えていかないといけない。

ジブリの場合

「理想型」の権化、宮崎駿は対極の「司令型」である鈴木プロデューサーとは対立しまくり。宮崎氏は「グッズ販売やVHS販売をやめろ。映画館の一度きりの体験が大事なんだ」と吠えれば、鈴木プは「お金がないと、あんたのアニメが作れないんだよ!!」と応戦する。でも、このぶつかりあいを避けてはいけない。カリスマクリエーター宮崎駿に対してモノ言える人がいたからこそジブリの経営は安定し、宮崎駿の才能や考えが多くの人に知れ渡ることとなったという見方もできるのである。

仲のいいもの同士でいるのはいいが、必ずしも最良のパートナーとは言えないのである。

まとめ (追悼 野村克也氏)

すべての生物はジーン、遺伝子を伝達して生き残ってきた。

それに加えて人間はミーム、文化を伝達することでより高度な生活を作り上げてきている。

ミーム型の生存本能

ジーン型の生存本能は命そのもの。一方でミーム型の生存本能は文化そのものを指す。

「文化を生きながらえさせて、文化を広める」ということが目的です。主体は自分ではありません。

音楽を聴く場合CDでもアイポッドでもなんでもいい。その音楽とその価値が受け継がれればいいわけです。文化にとって人間の存在はこれと同じ。時として命も投げだすことも辞さないという発想にもつながる。

肩肘のリスクを承知で投げる高校球児

命のリスクを承知で救助活動するレスキュー隊

睡眠時間を削ってお弁当を作る保護者

宗教的な思想に基づいて行われる自爆テロ

時として美しい行動であり、感動を生みますが、同時に自分自身を崩壊させるリスクもある。

生きる意味=人生の目的

人はどう生きて、何を残していくのか。これもアンパンマンの歌詞(前述は2番)の1番に書いてある。

それはジーン的な遺伝子を残していくことでもあるし、ミーム的な文化・思想でもある。

少子化が進む日本は子どもを産み育てる環境が整ってないことの象徴だ。その改善はもっともだが、今現在を生きる人はどうしていけばいいのか。

ブログやユーチューブ、note、インスタグラムなどさまざまなプラットフォームに「自分のこと」「自分の姿」「自分の思想」を残していくことがスタンダードになってきている流れは、無意識的にミームに比重が偏ってきたことなのかもというのは考えすぎかもしれないが「自分の思いが受け継がれる」ということは人間にとって何事にもかえがたい喜びなのである。

2020年2月11日 野村克也氏が亡くなった。

自分は大学入学と同時に指導者の道に進んだ。そのためにまず読み漁ったのは野村克也さんの著書である。何度も何度も読みなおし、線を引き、まとめていく。

12種のカウント論を手書きする

野球の練習においても「ノムさんならどう考えるだろうか」を念頭に指導をしていたことを思い出す。

色んなメディアで色んな方がその功績を語っているので長々と話す気はないがジーンは息子1人を残したが、野球文化にはとんでもないミームを残し野球界を別次元に引き上げたといってもいい。

いま自分は体育での指導、クラス運営、野球部の指導を行っている。野球界同様、教育界も問題は山積みだ。そこで自分は何を残すのか。微力ながら貢献していきたいものだ。

自分が生きる文化をより高みへ引き上げること。その姿勢や態度とともに「どう生きるべきか」そんなヒントをノムさんに教えてもらったと思う。

合掌。

この一冊の本はこれからいろんな使い方をできると思う。

まず、「自分の言ったことは4種類の反応がある」ということが予想できる。あとはそれに応じて準備することを怠らないことで納得感のある授業ができる可能性が高い。これによってスライドの作り方や、プリントの構成も工夫できそうだ。

また、この人とどう付き合っていくか、仕事をしていくかのヒントにもなる。自分には理解できないで終わっていたら働きにくい職場にしかならないし。

まだまだ掘り下げ可能なこの本をこれからも活用しつつ頑張っていきたいと思います。

これからも生徒のために汗をかきましょう!!

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