【令和の保健の授業】思春期の心身の変化。

こんにちわホケンタイイク246です。

コロナショックで全国の学校が臨時休校措置がとられて一週間が経ちました。全国各地で暇を持て余した学生さんのニュースをちらちらと聞くことも多くなってきた。「暇」そして「お金がない」という状況は近所でなんとかするしかない。そこで大事になってくるのが“性教育”である。いや、そっちの方向になっても不自然でもないでしょう。血気盛んな中高生が親が働きに行けば日中は誰もいないパラダイスがそこにあるんですから。

ということで今日からは思春期についていろいろと書いていきたいと思う。まずは「思春期の心身の変化」について。中高生はもちろん、保護者の方にも読んでほしい。

目次

  • 保健の教科書の復習
  • そういうふうにできている
  • ある生徒の話
  • 【令和版】思春期を乗り越える方法

保健の教科書の復習

中高の保健体育の教科書でも必須項目が、この「思春期の心身の変化」だ。とくに反抗期と呼ばれるような時期でもあり、その時期をどう向き合って生きていくか。その後の人生につなげていくか。それを見開き2ページで解説すること自体が無理難題なのだが、まずは教科書の復習から始めてポイントを整理していきたいと思う。

思春期になぜ問題が次々と起きるのか。ふりかえったときに「なぜ俺はあのようなことを」と湘北のミッチーのようなセリフを吐いたことは俺だけではないはず。

思春期のなんだかんだは基本的にある物質の影響だ。

それは「性腺刺激ホルモン」だ。

多くは12歳ごろになると脳から「性腺刺激ホルモン」が分泌される。そのホルモンはどこに行くのか。それは精巣/卵巣である。性腺刺激ホルモンの刺激を受けて精巣から男性ホルモンが、卵巣から女性ホルモンが分泌される。この男性ホルモンと女性ホルモンが心身にさまざまな影響を与えるのである。

その男性ホルモンによって「肩幅が広くなる・髭がはえる・筋力がつきやすくなる・射精」などの変化が、女性ホルモンの影響で「胸が大きくなる・腰幅が広がる・生理や月経」などの変化が起こる。つまり、この時期に“子どもを産む準備”が整っていく時期なのである。

心の方はどうか、「親が不潔に思えるようになる」「家族や先生に反抗したくなる」「大人は信用できずに相談できなくなっていく」「小さいときにはなかった性欲が芽生える」「自分とは何か?というようなことを考えこむ」などさまざまなことでイライラしたり衝突したりすることが増える。教科書には「思い悩むことも成長のプロセス」「思春期はそういうものだと知っておきましょう」というような何の助けにもならないが、半分正解の内容が書かれている。

まとめるとこうなる。

教科書の内容をまとめるとこんな感じだが、これでいいのか?というのが率直なところ。これは誰がどの立場で話しているのだろう。おばちゃんが、知らない生徒の様子を井戸端会議で聞いて「そういうもんだから仕方ないよねー」という距離感で話しているのではないか。直接は関係ないから無責任に言い放つようにも聞こえてくる。でも、半分当たっている。なぜなら誰かに何かしてもらうのではなく自分で解決していくしかないことも出てくるからだ。

しかし、もうすこし内側に入り込む必要があるのではないかと考え、そこから少し掘り下げていきたいと思う。

そういうふうにできている

この思春期に起きる現象は「そういうふうにできている」と言えることもある。

生まれてからしばらくの間は「生き延びる」ということが大事になる。身の危険は泣いて知らせ、SOSを発する。幼稚園、小学校と成長する間も基本的には親の存在をよりどころに生活している。当然、個人差もあるし、大人びた発言と行動をする小学生がいることもあるが、本当の意味で自立はしていない。

それが12歳ごろを境に「自立せよ」「親離れせよ」というシグナルが脳から下る。これが上記で説明した性腺刺激ホルモンである。親離れを目指すからこそ「親と相談しにくくなる」「親が不潔に思う」「意見に反論したくなる」という現象が起きる。自立を目指すからこそ「自分は何者なのか」と問いかけることも起きる。家を飛び出して新たな共同体を作り上げる必要があるとすれば「誰かに恋する」「友人関係が一番大事」ということも自然のように思う。

しかし、思春期が訪れた生徒一人一人にそのことを客観視しロジカルシンキングを通じて思考を整理して進むべき道を定めるなんて無理な話である。当然のごとく「なんだかわからないけどイライラする」という思春期特有の感情にさいなまれることになる。

多くの日本人はそんな中学生を過ごしつつ高校受験・大学受験・就職試験という自己決定の機会を通じて「自分は何者か」「自分は何がしたい」ということをつかんでいく(自分で考えるのではなく「〇〇大学だから自分はこういう人間」という発想で自分というものをつかもうとする人も多い)

この思春期に起きる現象は「家から飛び出して新しい共同体を作ってそこで生活しろ」というシグナルである。それを拒否することをピーターパンシンドロームとはよく言ったものだ。

多くの日本人の場合このような感じで自立していくのではないかと推察する

社会が変われば、この形も変わる。個人の考え方や行動でも大きく変わる。なんとなく大学に行って就職と言うのがオワコンになっていくであろう日本においては「これは昭和モデルであり、この通りになる奴は終わってる」と言うくらいで親切かもしれない。

その道のトッププロは中学生になるころには自分で決断し、退路を断ち、没頭していることも少なくない。何が正解とは言えないが、「自分で決めて自分でやる」「すべてを忘れて没頭できる」姿勢は中高生の時から持っておきたいものだ。

話をまとめると「生き延びる」「親離れしていく」「新しい共同体を作る」ということが人間にとっての生存戦略で、それに応じたシグナルが脳から発せられる。そういうふうにできている。という話だ。

それにしてもホルモンてやつは厄介であり神秘的な存在である。ターザンが定期的に特集しているのも頷ける。ホルモン、難しいけど楽しいので皆さんもまずはターザンから勉強してみてはどうでしょうか。楽天マガジンなら380円だし。

ある生徒の話

2018年卒の代に野球部で4番を打っていた男の話である。

彼は中学2年3年と荒れていた。というより奇行を繰り返す少年だった。野球部の練習では見事なドリブルからシュートを決めてみせ、挙句の果てにはミニハードルをまたぐのではなく踏みつけて壊していく。半笑いで。

何の目的もなく、ただ目の前にあるものでエネルギーを発散するだけの日々だったのだと思う。

そんな彼も2年からショートのレギュラーで3年では不動の4番。そして現役で国公立に合格し関東で大学生活を送っている。そんな彼に「中3の時と変わったな」と話をすると、「自分でもあの時のことを不思議に思います。なんであんなことしたのかさっぱりわかりません」と笑っていた。

理由なき衝動やイライラに左右される思春期。親や教師も「ここで大崩れしてはいけない」と指導にも熱が入る。そうなると余計にむかついてくる。

一方では「図星だな」とか「やらなアカンのはわかってる」という気持ちもある。そんなときに彼の支えになったのは学年の仲間であり野球部での役割だ。どうにもならない感情を理解してくれるのはやはり仲間の存在だ。とりとめのない話かもしれないが精神的に救われるのも事実である。

また、野球部で2年からレギュラーになったことも彼を変えるきっかけになった。理由は“責任感”である。先輩を負けさせるわけにはいかないという気持ちが彼を大人にしたのだと思う。人は「引き受けて考える」から成長するし、いい仕事ができる。

「任せて、文句言う」ところからは何も生まれない。生徒には、積極的に責任を負ってほしい。その中で得られるものは人生の糧になっていくだろうと思う。

【令和版】思春期を乗り越える方法

まずは、思春期は「親離れ/自立」「自分は何がしたいか/何者か」ということに思い悩む時期である。

昭和はどうしたか?

「男らしさ」「女らしさ」

それを押しつけて終わっていたように思う。その常識に悩み苦しんだ人、つぶれた人は多いと思う。

でも平成が過ぎ去り令和の時代に突入した。その時代において新しい常識を作り上げていかなければいけない。人間はもっと複雑で面白い。わかり合うことで、認め合うことで、風通しのいい社会にしていくようなものがいい。

「自分は何者か」

これは昭和の時代は「男のカラダで生まれたら男」の一択であった。つまり体・心・恋愛対象は男男女か女女男しかなかった。しかし今は違う。体・心・恋愛対象において男男男もあれば男女男もあるし男男両というパターンもある。女性に関しても同じだ。しかもここに挙げた3つの項目でその人が決まるわけではない。そうしたことから“性別を分けること”自体が無意味になってきて欧米では就職するときに提出する資料に性別を記入する必要がなくなりつつある。

学校がその世界基準のスタンダードにする必要がある。でも、女子制服にパンツスタイルもアリにしようという提案も却下される学校で一教師ができることは限られているが、「安易に決めつけるな」それは思考停止して楽になりたいだけでみっともない行為だと伝える一方で、「常識に縛られず、自分が幸せになる方法を考えよう。どういう共同体をつくり、どう生活していくのか。色んなパターンがあるはずだ」と伝えるべきだろう。

世の中は多様である。それをまずは教師が生徒を認めることで世の中の常識も多様に優しくなっていくのだと思う。

言うは易し。なのはわかっているが言わないと始まらない。

明日からも生徒のために汗をかきましょう!!

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