こんにちはホケンタイイク246です。
昨日は新年度開始の4月1日。私事では娘の幼稚園の入園式がありました。晴れやかな日であることは間違いないのですが、コロナの影響で全員マスクだし厳戒態勢をとっているため物々しい雰囲気は否めません。また、東京都では休校措置が延期され、各種プロスポーツも延期延期でゴールデンウィークまではリアルな現場ではなにもできない感じになってきました。
未知なる敵は、人々を不安にさせる。アンダーコントロールしていないとやはり不安は続くでしょう。インフルエンザとコロナウイルスの決定的な違いはそこですかね。どちらも感染症で、おそらくスプラッターがいて、濃厚接触も拍車をかけることには間違いない。でもコロナにはタミフルもリレンザもないし客観視したり俯瞰できるほどの距離もとれない。うーん。簡単にはいかない問題です。
この時期に散々聞かれるようになった「リモートワーク」「オンライン授業」の言葉。これからの経済活動と学校教育の形が大きく変わろうとしています。
これは色んなものをご破算にして、あたらしいゲームの幕開けになりそうです。このゲームチェンジの波に乗り遅れないようにいろいろと想像力を働かせなければ。。。
- リモートワーク主流の時代に実技科目はどう扱うべきか
- どんな手段がありうるか
今日はアフターコロナの体育シリーズ第1弾として、“そもそも何をどう変えていかないといけないのか”それを客観視してみようと思います。
目次
- アフターコロナの世界観
- 学校ありきが時代遅れ(2象限の体育)
- Withウイルスの体育(4象限の体育)
- 4象限の体育のメリット
- まとめ
アフターコロナの世界観
コロナウイルスの感染していく状況をみるとグローバル化というもののリスクが可視化された気分になる。
つまり、「世界はシームレスにつながっている。」「すべてが歯車のようになっているので簡単に止められない。」ので、どこかで新しい感染症が起きたら世界中に広がる可能性があるということのように思う。
これが顕在化してしまった。
これにより、
- オリンピックのような世界的イベント
- 都市化、一極集中の価値観
- 学校の一斉授業
というものがリスクとなり、ストップせざるを得ない状況になった。
アフターコロナの価値観
- 一極集中をさける
- 在宅でできることは在宅でおこなう
という価値観が共有されるはずである。
つまり「在宅と登校・出勤」のバランスが求められるようになる世界に変わるということです。
そこで今までの体育の授業、これからの体育の授業、どう変わっていくか。それを考えていきたいと思います。
学校ありきが時代遅れ(2象限)
今までの学校は「学校ありき」。
登校していることが前提でカリキュラムが組まれていました。
実技科目なので欠席すると、評価が下がりやすい。と認識している人も多いかと思います。
体育教師は、授業をざっくりと2象限で分類し考えています。

- 「個人」と「集団」の2象限。
- 個人種目か、集団種目か。
集団種目であっても個人で行うことと集団で行うことわけて授業内容を考えます。
そして「練習しテスト」もしくは「少人数でゲーム形式から本格的にゲーム」という流れを作ります。

これはすべて学校で行われます。
50分の中で、集合、準備運動、準備、説明、練習、実践、後片付け、整理体操などやること満載。
だから体育教師はタイムスケジュール通りに動かしたいのでカリカリ、イライラしがち。
教師のつくった授業に当てはめられてるだけという感覚をもつ生徒も多いはずです。
こうして「運動好きの体育嫌い」は増えていくのだなと思います。
どれもこれも「学校ありき」という発想で、すべてを授業中に行おうとするからタイトになるのです。
しかも学校に来ないとできないわけですから、時代ともミスマッチ。
その発想を大胆に変えていく必要がありそうです。
Withウイルスの体育(4象限の体育)
すべてを体育の授業で完結させることに無理があるという話をしました。
理由① タイトな授業になる
理由② 学校に来れない現実がこれからも想定される
理由③ 一極集中、一斉授業は時代遅れ
といったところです。
そこで2象限の発想に「在宅」「学校」という項目を付け加えましょう

この4象限で考えていくことが、アフターコロナ、Withウィルスの世界には必要になるのではないかと考えます。
つまり「学校ありき」から脱却し、「在宅もアリ」という思考をもつ。
在宅と学校の両面で評価していく。つまり、学校でも下校してもある程度運動しましょうという価値観です。
なんだか、こちらの方が健康づくりには良さそうです。
では、在宅で何ができるか考えていきましょう
在宅でできる体育
まずは、「在宅」でできることと、「学校」だからできることを整理します。

現在の勤務校では全員にデバイスが支給されているので、それを活用することが大前提になってきます。
スマホはもっとスマート(賢く)に使わないとダメだと生徒には話しているので、言うだけでなく実際に取り入れていきましょう。
実際に自分は持久走をアプリとデータ送信で行っています。
生徒のほうが順応スピードは速く、いかに教師の器の小ささのせいで生徒が不自由しているかがわかります。
在宅で具体的にできること

在宅×個人
①持久走のデータを送信する
景色が変わり映えしない校庭を走らなくてよい。自分のデータをより真剣に見るようになる。
②基礎スキル③基礎トレーニング
種目にもよるが、基礎的な動きをアップした見本や動画を見ながら練習しておく、練習した様子を動画を送る。
授業中の説明、練習の時間が短縮されることで本題の時間が多くとれる。
④学習指導要領度外視
個人の趣味や、取り組みを評価する。運動することを肯定する。
在宅×集団
ここはzoomというアプリを使うのが良さそうである。
①ラジオ体操・筋肉体操
休校措置で登校できないときに生活習慣を朝型にする。決まった時間にzoomで集合。みんなでラジオ体操か筋肉体操を行う。
②ダンス
zoomのグループ機能を使ってダンスバトルができたら面白いな~という個人的な意見。基本的にはオンライン授業と何ら変わりない。
③個別指導
不登校気味の生徒や、どうしても何か身につけたいという生徒に対して行う。


これまですべて学校で行ってきたものを、デバイスなどの力を応用することで一部を在宅にうつすことを考える。授業中はより実践に近い形で行うことが可能になりそうです。
4象限の体育のメリット
ここでは4象限にすることのメリットを考えていきたい。デメリットは出てくるが、時代がそっちに進む以上、戻ることは難しいのでポジティブに考え、受け入れていく他ない。

在宅×個人(左上)
誰にも介入されずに自分のペースでできる
誰かに見られることが嫌な人でもできる
学校に来れなくてもできる
運動が生活の一部になる
在宅×集団(左下)
(はじめだけだと思うが)異様なラジオ体操体験ができる
朝の習慣になる
個人的な相談や指導が受けられる
外出できなくても友達と交流できる
学校×個人(右上)
バスケットゴールや、運動器具など学校の資源を活用できる
自分の記録を知ることができる
学校×集団(右下)
集団でないとできないゲームなどができる
グループワークを通じて、お互いの動きを観察し、自分の現状を理解できる。
※在宅と組み合わせることで、学校でしかできないことに時間を割くことができる。
まとめ
- ここまで考えてきたアフターコロナの体育をおさらいすると
- 在宅と出勤のバランスが求められる社会になる
- それに伴い、「学校ありき」から「在宅と学校での行動」で評価するスタイルにシフトする
- 在宅でできることと学校だからこそできることを分類する
- それぞれの良いところを活用する
というところでしょうか。
社会の縮図が学校の縮図。
だからこそ、社会の働き方にあわせて学校の学び方もシフトさせるべき。
また、社会の働き方に対して疑問があればそれを上回る学び方を提供するべき。
“学校の常識は社会の非常識”
この言葉を聞いたことがある人も多いはずです。
目の前の業務と授業を回すことで精いっぱいになるとこの傾向がより強くなります。
そうならないように、社会に目を向け、新しい世代のための教育をしていくことが大事。
明日からも生徒のために汗をかきましょう!!