こんにちは。ホケンタイイク246です。
5月6日までの休校と週1~2日の登校日の設定という流れが出始めた日本の教育現場。勤務校もその流れを汲む方針です。それと同時に発表されたのが「夏休みの短縮」と「行事の延期」です。
1学期に行われる行事は軒並み中止もしくは延期。
体育祭は延期対象に踏みとどまりました。2学期以降の適当な時期に行うとして(おそらく文化祭と連続になる)発表されました。
去年の6月から準備し11月に中間発表、3学期もこつこつ準備を進め、4月から本格的に動き出す流れはご破算になりました。
でも、延期になったことで準備期間が延びるということでもあるのでプラスに考えるしかありません。
コロナがあろうとなかろうと行事の進め方には手順があって、それをきっちりやれていれば基本的には大丈夫。
きょうは、行事を進める手順。失敗する人の特徴なんかを記事にしたいと思います。これを読めば、自己啓発本を読んでも読んでもうまくいかない、挫折してしまうという理由もわかってきます。
目次
- 行事を進める手順はなぜ大事なのか
- 高校野球でも当たり前
- 行事をスムーズに進める「見える化」
- よくある失敗例
- まとめ
行事を進める手順はなぜ大事なのか
行事を進めるときの手順をもっていますか?
長年の経験により、熟知されている方は多いと思います。
(そのような方はこの記事を読まないという前提で書いています。すみません。)
でも、20代、自分のような30代の教員はどうでしょう。
その方法論がうまくつかめずなんとなく進めることも多くないかもしれません。
でも、生徒はまだ子ども。
右も左もわからない人間に「気合で」「やる気で」なんとかしろといってもムリが出てきます。
そもそもそんな教師のことを誰も信頼しません。
どのように進めていくのかをしっかりしめし、「教員が行うこと」「生徒がやること」をはっきりさせることが大事。
そうすれば、年によってクオリティが下がるなんてことはなくなるはずです。
行事を進めるには手順
- 【具体】整理(条件・スケジュール・やること)
- 【抽象】理想(どんな行事にしたいか)
- 【目標】勝ちパターン(どうすれば成功できるか)
- 【注目】情熱(人を巻き込む)
この手順ですすめることが前提です。
高校野球でも当たり前
例えば、高校野球の名門校にはスケジュールが完ぺきに作り上げられています。
練習試合の日取りや対戦相手もある程度固定されています(強豪校同士の定期戦のようになっているのです)。
選手の方も、いつ大会があって、メンバー発表はいつで、どの練習試合でアピールする必要があるのかはわかっています。
強豪校であればあるほど、あらかじめ決められたスケジュールというものがあり、そこに向けて日々全力を尽くすわけです。(がむしゃらなわけではない)
まず①スケジュール管理があって、②どんな野球にしたいかという理想があって③メンバーの能力に応じた戦い方を作り上げ④学校、保護者、観客を巻き込んでいく。という必勝パターン。
選手にとって害になる顧問は②と④だけで、鬱陶しいですよね。
まず①のスケジュール、やることの整理から始めましょう。
行事をスムーズに進める「見える化」
自分が行事を担当することになったときにまずすることは何か。
エクセルを使って「逆算」「俯瞰」できるようにすること
逆にこれがないと落ち着いて仕事をすることはできません。
むしろほぼこれで勝負が決まる。
今回、自分が作ったエクセルシートがこれです。(今回は途中経過のものを掲載します。)

縦軸に行事予定。横軸が、担当になります。
横軸は左から【教師→体育祭委員→各学年】というカテゴリーに分けています。
これは物事が流れていく順番でもあります。教師で考え、体育祭委員と再考し、各学年におろす。
この全体像を把握するフォーマットづくりが大事。
これがあると「何が必要なのか」「いつまでに完成させないといけないのか」「いつから始めればいいのか」ということが考えやすいからです。
これがないときは、行事との兼ね合いもわからず、計画が上手くいかなかったり大変でした。
また、生徒の意見も逆算しやすいのでより具体的な意見が出るようになりました。
授業が始まり、体育祭のことばかり考えられなくなると見落としも出てきます。
それを防ぐこともできます。
- 見える化でやることが明確になる
- 行事や祝日などを踏まえて計画を立てやすい
- いつから始めて、いつまでに完成させるかハッキリする
- 全体で共有しやすい
まずは縦軸を作ってみてください。
そこに思いつくものをどんどん打ち込んでいき、整理していきましょう。
よくある失敗例
学校行事にかぎらず、何かを始めようとして失敗するひとは
- 【抽象】理想(どんな行事にしたいか)
- 【目標】勝ちパターン(どうすれば成功できるか)
- 【注目】情熱(人を巻き込む)
この3つばかりに気をとられて、【具体】整理(条件・スケジュール・やること)を明確にしないまま進めてしまうことに原因があると痛感しています。
何を隠そう、自分は大学時代から山のように自己啓発本やハック系の本を読んできて、
鳴かず飛ばずの人生を送ってきているからです。
どんな本を読んでも、自分の生活、現実と向き合うことなく何かを始めようとしても
心と体がもちません。
勝間さんが大ブームだったころ「カツマー」と呼ばれる人が現れました
しかし、そのほとんどが没落していきました。
生き残っているのは本人だけです。
キングコング西野さんは「理想」を語り多くの人を巻き込みます。
幻冬舎箕輪さんは「熱狂」し多くの人を巻き込みます。
ホリエモンは「勝ちパターン」を語り多くの人を巻き込みます。
彼らには支えてくれるチームがあり、協力者がいます。得意分野を存分に発揮すればスケジュールや段取りを整理してくれる人がいるはずです。
そうでない人は、そこもセルフプロデュースしないといけないのです。
もし、自己啓発本を読んだり、オンラインサロンで何かはじめてみたものの、
うまくいかないなと思っている人は、その観点から見直す必要があると思いますし、
「自分なりの勝ち筋」
が見えてくるかもしれません。
学校の主役は生徒
そして、教師の仕事は生徒を育てること。自分が箕輪さんになるのではなく、その素養のある生徒を見つけ才能を開花させることにあるのです。
ですから、自分が前に出すぎない、やることを整理し、ともに考える。
教員のやることと生徒のやることを明確にする。
そこまでやってはじめて責任感も出てくるでしょう。
徹底的に黒子に回り、支えるからこそ生徒は動き回れるのです。
そうやって、サポートしてもらえた経験をもつ生徒は、
誰かを支える側に回ることができるはず。
(そう信じたい笑)
ぜひ、そのような発想で生徒と接していきましょう。
まとめ
コロナで延期になったなら、スケジュールを組みなおす。【具体】
それを生徒と見ながら「どんな体育祭にしたいか」を考え直す。【抽象】
具体的にどう動けば成功するか話し合い、役割分担を決定。【目標】
それに基づいて体育祭委員とともに一般生徒を巻き込んでいく。【注目】
こういうステップを踏めば生徒も教員も混乱しません。
タイトになったり、縮小したりすることがあっても、
スケジュール的に無理なことが共有できていれば不満も少ないでしょう。
生徒のために何ができるのか、
最大限の努力とはスケジュールの整理なしにはわかりようがありません。
ムリして潰れないように、最大限の努力をする。
その姿勢を生徒も教師ももちたいですね。
明日からも生徒のために汗をかきましょう!!