おはようございます。ホケンタイイク246です。
2020年の4月段階で33歳。
教員生活も10年になりました。(半分は講師ですが)
たった10年ですが、大卒のときと比べて大きく成長できたと思っています。
授業終わりに皮肉を言われるようなことはなくなりました笑
教師の成長のために自分が継続してやってきたことの中に読書があります。
最近はやってませんが「読書メーター」にはハマりまくってました。
そんな感じで、読書がライフワークになっているのですが、とくに好きな著者がいます。
その人は内田樹先生。知らない方は下記にウィキを貼っておきます。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%86%85%E7%94%B0%E6%A8%B9
けっこう刺激的な内容を書く人でもあるので賛否両論わかれる人でもあるのですが、
大学の教授として活躍され、
合気道の師範として道場を構えている。
そこから導き出された「人に教えるために心得ておくべきこと」はうなるほどの説得力があります。
自分自身、雑誌のインタビューでこの言葉に出会い、電撃が走ったかのような感覚に襲われ、そこから内田樹先生の本を読み漁ることになりました。
今日はパピルスという雑誌のインタビュー記事「内田樹の方程式」からみなさんと共有したい言葉を紹介したいと思います。
目線と視線は生徒とおなじ
正しいことであれば、どんな言い方でも伝わるはずだとは思わない。 情理を尽くす 情理を尽くすとは相手と向かい合うのではなく、肩を並べること。 つまり同じ方向を向くこと。
どうでしょうか。
教室の構図がまずい
教師というのは「教壇の上に立つ」「生徒と向かい合う」という構図で授業をおこないます。
するとどうなるか。
上から目線になるんですね。物理的に視線が高くなっているから。見下ろしちゃう。
しかも、向かい合っているので「先生側」「生徒側」という壁ができてしまう。
この構図、ビジネスシーンではご法度なようで、会議がこのスタイルだとうまくコミュニケーションが取れないようです。まあ、トップダウンには有利なんでしょうけど。
この教室に疑問をもたないといけませんよということを内田樹先生はおっしゃっているのです。
肩を並べるということ
では、肩を並べるとはどういうことでしょうか。
それは「生徒のレベルに合わせる」ということでしょう。
自分は体育教師なのですが、授業で「倒立」の練習をしたとします。
それを「高校生なんだから倒立ぐらいできて当然」と言ってやらせるのが上から目線。
①カエル②補助あり壁倒立③ひとり壁倒立④補助あり倒立⑤マットあり倒立⑥倒立
ぐらいの6段階ぐらいは用意してあげましょう。すべてに点数をあげましょう。
そして、できない生徒にいっぱい愛情を注ぎましょう。
できるやつは勝手にやりますから。ケガしないようにコントロールすればいいのです。
クラスが40人だとしたら、身長とおなじでレベルもさまざま。
服にS、M、L、XLと自分に合うサイズがあるように、授業もさまざまなレベルに合う取り組みを提案してあげましょう。
おなじ方向を向くこと
これは大事です。何よりも大事です。
よくリーダー論などで言われるのが
- 先頭で引っ張るタイプ
- 後ろから支えるタイプ
という2タイプが出てきます。その2つをくらべて、どっちがいいのかという新書は山ほどあります。
でも、これはタイプであって好み。どっちがいいとかじゃないことがわかります。
なぜなら、立ち位置が生徒よりも前なのか後ろなのかだけの違いであって、”生徒と向かっている方向はおなじ”だから。
引っ張ってもいい。
後ろから支えてもいい。
生徒といっしょに走ろう。
そういうことを教えてもらった気がします。
教師が学びつづけよう
生徒にやってほしいことはまず、教師からやってみましょう。
自分は経験の有無にかかわらず、授業で取り扱う種目は自分で練習しまくります。
それを録画すると最高の教材になります。失敗してもいいんです。むしろ失敗した方が生徒にも「失敗していいんだ」という気持ちがうまれます。
体育において「失敗してもいい雰囲気」はとても大事です。
自分がぎこちない動作でも一生懸命やれば生徒には伝わります。「そして、もっといい見本を○○部の子にやってもらいましょう」と繋げ、「先生もこれぐらいうまくなりたい」と言葉を添えればいい感じの雰囲気ができあがります。
教師が熱狂する。いっしょにやってみようと誘う。
そんな感じで授業ができればと思って日々取り組んでいます。
それもこれも内田樹先生の言葉があったから。
まとめ
かんたんにまとめてみましょう
- 目線は生徒の高さに合わせよう(服のサイズのように)
- 視線は生徒とおなじ方向(後ろでも前でもいいので、いっしょに走ろう)
- 教師がイチバン楽しもう(いっしょに失敗してバカ笑いできるぐらい)
これが内田先生の言葉から自分が学んだことであり、現場で役立っている考え方です。
体育教師には威厳がいるんじゃないかと思っているかもしれませんが、普段はいっしょになって活動しているからこそ、ここぞという時の注意も聞いてくれるものです。
あと、同じインタビューでこんな言葉も残されています。
世の中には他人を威圧したり、怯えさせる人間がいるけど無視して結構。 みんなパチモンだから。 本当に強ければ内面も充実してて、印象は柔らかい。 自分の心身のパフォーマンスを高めるのは何か?ってことだけ考えてればいい。
これにはぐうの音も出ませんでした。
自分のことを反省しまくり、シフトチェンジを進めています。
パワハラになるから威圧してはいけないのではなく、
器の小ささをさらけ出している恥ずかしい行為という認識に変わりました。
みなさん。
威圧せず、生徒とともに楽しい授業を作りましょう。キーは教師がにぎっています。
あしたからも生徒のために汗をかいていきましょう!!
ありがとうございました。