【剣道の授業】未経験でも成立する剣道の授業②「座礼・左座右起」

こんにちは。ホケンタイイク246です。

今年も剣道の授業がスタートしました。いまで6月9日なので予定よりも2ヶ月過ぎていますが、その中で一つずつやっていきたいと思います。

今日は剣道のはじめの授業の内容について書きたいと思います。。

授業の前後で生徒の手を消毒、40分授業という制約がある中なのであれこれできません。

1つのテーマに絞りました。

「座礼・左座右起」のみ。

ハア?

剣道なのに振らないの?

座礼はなんとなくわかるけど、左なんちゃらって何よ

と、感じられた人もいるかもしれません。

なぜ、振る前に座礼からはじめるのか。左座右起って何なのか。

剣道を教えてきて、ここをきっちり教えるところからスタートしてきて間違いはないと確信しています。

どうぞ最後までお付き合いください。

目次

  • 左座右起とは
  • 座礼とは
  • 全体の流れ
  • まとめ

左座右起

さて、この「左座右起」とは何なのかという話です。

私もはじめはさっぱりわかりませんでした。

答えは「座る時は左足から、立つ時は右足から」という決まり事のことです。

足の動きが決められている

  1. 立っている状態
  2. 左足を曲げて片膝立ち(指を床にかけた状態)
  3. 右足を曲げて両膝立ち
  4. お尻をおろすと同時に床にかけていた足の指を伸ばす
  5. 背筋を伸ばして、手は太腿の上

これで座るまでの動きは完成です。

なぜ左足なのか、なぜ足の指を床にかけるのか、

それはあとで説明いたします。ご安心を。

続いて、立つ動きです。

  1. 正座の状態
  2. お尻を上げると同時に足の指を床にかける。両膝立ち
  3. 右足を立てて片膝立ち
  4. 左足を立てて立ち上がる

これで立ち上がれました。

難しくありません。やったことない先生でも何回か喋りながら練習すれば、すぐに生徒の前で教えることは可能です。だって、座って立つだけなので。

でも、剣道を授業で行う意義を考えるとこれで終わるわけにはいきません。

「この動きには意味がある、なぜなら、、、」という部分を教える必要があるからです。

なぜ左足から座るのか

「剣道では、左足から曲げて座ることが決められている。それには意味がある。その意味は何だろうか」

これは毎年、はじめての剣道の授業で生徒におこなう質問です。

みなさんはおわかりでしょうか。

理由は「斬りかかられたら、応戦するため」です。

剣道は武家が築き上げてきた作法を安全な竹刀を使って体得していく武道です。

したがって、その作法のひとつひとつには「もしこれが、宮本武蔵が生きていた時代であれば」という言いだしではじまる説明をなんどもすることになります。

生徒とのやり取りをしながら考える

では、左足から曲げて座ることの意味は?という本題です。これを生徒とのやり取りの中で考えていきます。

「剣には、野球などのように右利き左利きという概念がありません。全員同じように持ちます。では、剣はどちらの腰にさげているでしょうか」「左です」

「左腰にある剣を抜くときにはどちらの手を使うのか」「右です。」

「剣を抜くときにどちらの足を前に出したほうが剣が相手に届きやすいか。」「右です。」

「そうすると、座ろうとする最中に斬りかかられた場合、咄嗟に剣を抜くにはどちらの足が立ててあるほうがいいでしょうか。」「右です。」

ここまでくれば、左から座る。右から立つことの意味は伝わるはずです。

剣道を通じて集中力を養う

同時に剣道をするにあたっての心構えも伝えるようにしています。

「つまり、左から座るということは身を守ることにつながるということです。同時に、『いつ危険がやってくるかわからない』ので、つねに緊張感が求められるということです。」

剣道場はけっして広くありません。その道場に40人以上が同時に竹刀を持っている状態が剣道の授業なのです。

ふざけて振り回すのは論外ですが、不注意でも危険が伴うのが剣道。

例えば、左右面という相手の面の側面をねらう技の素振りの時に「右から振りましょう」というところを、左から振れば隣の人と竹刀がぶつかります。(狭すぎる。。。)

扱うものは竹とはいえ、危険なものであること。

その危険なものを扱うための作法や集中力を養う。

それが日常生活において「ここはキケン」「ここは安全」という感性などをやしなうことにつながればいいと生徒には伝えています。

座礼

座礼とは正座の状態から礼をする作法です。

まず、生徒に伝えていることは

「土下座と座礼は違う」ということ

土下座は額を地面につけるまで頭を下げますが、座礼はちがいます。

  1. 正座する
  2. 手を前に出す。手の形は人差し指と親指で三角形を作り、やや離す。
  3. その三角形に額を近づけるようにお辞儀する
  4. 視線はぎりぎり見えなくなるまで相手に置いておく。
  5. 相手が見えなくなったところまでお辞儀したら、すばやく戻る。

地面がめり込むぐらい、額を下げるのは全くもって間違い。

いまから稽古をするにあたっての敬意を表すもの。

お互いの集中力なしに、いい稽古はできないし、怪我や事故にもつながってしまう。

だからこそ、しっかりと礼ができる人になろうという言い方をしています。

郷に入っては郷に従え

当然、これは武家のしきたりです。

必ずしもこの作法をすれば相手に敬意が伝わるわけではありません。

相手をみて敬意を伝える方法をかんがえよう

ある男性が結婚することになり、相手の家に挨拶に行くことになりました。

飛行機に乗り、降り立ったのはロサンゼルス。そう、相手はアメリカ人。

デカい庭にデカい車。木でできた3段ぐらいの階段を上って玄関を開ける。

相手のご両親が出迎えてくれた。

そこで、あなたはどうする?

座礼ではないですよね。ここで求められるのは”ハグ”です。

迷いなくハグをしましょう。

靴を履いたままで室内を移動する文化なので、座礼は衛生的にもちょっと、、、という感じです。

一方、このような家であれば何が求められるでしょうか。

サザエさんのような家に、波平さんのような父親がいたとします。

畳に、襖。お父さんは袴を着ている。

ここでハグをしようとすれば、カツオよろしく「バッカモーン」「いいかげんにせんか」と言われて破断です。

ここでは迷いなく左座からの座礼しかありません。

相手を見て、自分の振る舞いを考える。これが大事なんですね。

気持ちが伝えたくても、伝え方にみんな困っている

ビジネスマン対象のマナー養成の学校というものが存在します。

オトナになってから、相手への立ち居振る舞いをお金を出して、時間を使って学ぶのです。

生徒のみなさんには考えられないことかもしれません。

でも、これが現状です。

自然と立つ、自然と座る。自然に挨拶ができる。

これができないから不安になる。そして学びに行くのです。

でも、みなさんは不安に思う必要はありません。

剣道がありますから。

礼儀作法を授業を通じて身につければ、問題ありません。

日本に存在する「礼儀正しい立ち居振る舞い」の源流は”小笠原家””今川家”という武家にあります。

つまり剣道と同じなのです。

剣道の授業で行うことをビジネス用にアレンジし、やたらヨコ文字を使っているのがマナー講座なのです。

竹刀さばきを身につけつつ、立ち居振る舞いも身につくこの授業。

最高だということです。

全体の流れ

  1. 集合・出欠・体調確認
  2. 消毒
  3. ラジオ体操・柔軟・補強運動
  4. 左座右起
  5. 座礼
  6. 本時のまとめ
  7. 消毒
  8. 座礼・解散

消毒はやっぱり時間かかるし、流れが遮断される。

40分授業は短い。

授業内容以外のところが気になってしまいました。

工夫が必要ですね。

まとめ

  1. 立つ
  2. 座る
  3. 座礼

この3つを教えるだけなのですが、そこに背景と未来を加えることで、深みが出てきます。

背景とは「なぜ、このような作法がうまれたのか」という理由。

未来とは「これを学ぶことがどんなことにつながっていくのか」ということ。

この2点を意識して教材研究をすれば、不慣れな分野でも生徒に伝わる授業になるのではないでしょうか。

「よくわからんけど、昔の人がそう言ってるからやらなあかんねん」では誰も聞きません。

もう三国無双みたいな授業になるでしょう。

やはりそこは、ちょっと具体的に表現しましょう。

小笠原家と今川家。この名前を出せば、なんか説得力でますからね。

NHKのチカラ恐るべしといったところでしょうか。

来週からは、足さばきなどを稽古していきたいと思っています。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

明日からも生徒のために汗をかきましょう!!

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