こんにちは。ホケンタイイク246です。
2020年6月現在。世間ではコロナウィルスの感染症対策に心が奪われているように思います。
でも、体育の現場では感染症対策以前にも考えるべきリスクは当然あるわけです。
感染症対策も含め、体育におけるリスクは以下になるでしょう
- 感染症対策
- 熱中症対策
- 怪我・事故対策
- 突然死対策
先日の体育科会議では①感染症対策②熱中症対策ばかりを話していたように思います。
学校再開するにあたって「感染症対策」は必須です。
暑くなるので「熱中症対策」もわかります。
でも、運動時の怪我や事故。突然死を防ぐことの重要性は変わらないわけです。
③「怪我・事故対策」は自然とできている可能性はある
- 「感染症対策」として個人種目中心で、道具をあまり使わない
このような授業をおこなう先生は多いのではないでしょうか。
その結果、
- 接触する機会が圧倒的に減る
- 自分の力加減で運動をする
この2点が従来の授業よりも進みます。
その結果、運動中のケガのリスクは減るでしょう。
つまり、あまり大袈裟に考えなくても怪我や事故は減る可能性があります。
「突然死対策」はできているか
どうでしょうか?
そもそも「突然死」って何?という先生もいるかもしれません。

そのうち、突然死の運動に占める割合は全体の5割にもなります。
つまり、体育の授業をおこなう立場の者が、そのリスクを回避するための取り組みを行うことは当然です。
鉄道会社の人が人身事故を防ぐ取り組みをすることと同じです。
「多くの人はそんなことにはならない。事故した人が悪い。もしくは運が悪いだけだ」と言えば暴動が起きることは間違いありません。
滅多にないけど、起きてはいけないことが世の中にはあるのです。
突然死の原因
どのような疾患で起きているのでしょうか

心臓に関する疾患によることが多いのです。
そのことを念頭において授業設計する必要があるのです。
体育教師が考えるべき突然死の対策は何か

普段から個人的に取り組んでいるのが上記の右側の取り組みです。
簡単にいうと
- 急激な負荷をかけない
- 生徒個人が負荷やレベルを選べるように準備する
- 基礎疾患に関しては必ず生徒と言葉をかわす
という取り組みをしています。
体育の新年度のスタートは「集団行動」「スポーツテスト」が定番です。
その中でも「シャトルラン」が厄介です。
- ほとんど練習することなく、いきなり本番というのが現状
- ゴールデンウィーク近辺になると気温も高くなります
- シャトランは持久力を計測するため心肺機能にかなりの負荷がかかります
- 生徒もいい記録を残したいと思えば思うほど負荷が高くなる
- 頑張っている生徒に対して「やめとけ」とも言えない
いつ突然死してもおかしくない構造があると考えています。
なので、3学期の1500m走に切り替えてシャトランを計測することをやめました。
(ただ、国に提出する義務がある学年のときは準備しておこなうようにしています。)
コロナ渦において「突然死」を防ぐには
いま体育教師が考えていることは何でしょうか
- 「感染症対策」
- 「熱中症対策」
この2つではないでしょうか。まず、感染症対策があって、次に「暑くなってきたよね」ということで熱中症対策もおこなうという感じです。
また、スポーツテストを無理にする必要はないという通達が文科省からありました。
- 運動強度を低く設定
- 接触を避ける
- シャトルランを無理にしない
ということが実践されれば「突然死リスク」は自然と下げることができます。
でも、これは教師の立場からの事前準備でしかありません。
授業中の変化に敏感になろう
さまざまな対策に追われ、事前準備に心を奪われ、生徒を見ることができなくなればどうなるのか
- 基礎疾患の悪化による突然死
- 運動不足による体調不良
この2つを防ぐことができなくなる可能性があります。
基礎疾患のある生徒とのコミュニケーションや顔色の観察などは今まで以上におこなう必要があるでしょう。
生徒には身体的な運動不足だけでなく、心理的なストレスもあります。
それは、簡単には見えません。
本人にもわかっていないことも多いでしょう。
だからこそ、注意深く観察し、予防につとめる必要があると思います。
まとめ
今回の話をまとめると
「教師側ができる準備を最大限しておく」ということは大前提。
それで安心しないということです。
「授業の中で生徒をよく観察し、対応していくこと」が今まで以上に求められるということです。
そこに気付かないと足元すくわれる可能性があります。
あくまでこちらの保身のためでなく、生徒のために汗をかきましょう!!
最後まで読んでいただきありがとうございました。