こんにちは。ホケンタイイク246です。
2020年のダルビッシュ有投手は凄かった。
12試合に登板して8勝3敗。防御率2.01
サイヤング賞という投手にとって大変名誉な称号を手にする一歩手前まで迫る素晴らしいピッチングを披露した。
ここ数年でもっともよい成績
ダルビッシュ有投手の成績はここ数年で一番よい

なぜ、このような成績をおさめることができたのか。
その理由や、思考法。そして彼の周りにいる人の証言などを雑誌「Number」で特集されている。
ダルビッシュ有投手の復活劇とその裏側に何があったのか。
読めば見えてくる、アスリートとしてやるべきこと。また、人から愛される人間性。そして、批判されることを恐れずに「正しい」と思ったことを発信し続ける理由。
現代の日本人が学ぶべき要素がたくさん詰まった内容になっている。
教師として生徒に伝えるべきことが多く。「生きた教科書」として紹介したいと考えている。
目次
- なぜ成績がよくなったのか
- トレイ・バウアーの語るダルビッシュ有の過去と現在
- 前田健太の語るダルビッシュ有のオープンマインド
- まとめ
なぜ成績がよくなったのか
トミージョン手術の影響でコンディションが決して万全ではない状態が続いていたダルビッシュ有投手。
しかし、昨年の後半からはコントロールが安定しカットボールを活用しながら、圧倒的なピッチングを見せており、今年の好成績につながっていくのだが、本人はこのように語っている。
「とにかく今、全部が1つに集まってきている。すべてのピースがブワーっと集まっている感じが凄くする」
試行錯誤の連続が形になってきているということ。
ダルビッシュ有投手は探求心が旺盛。
あたらしいことへ挑戦することは、結果的にマイナスになることもあるので、恐れてしまう人も多い。
でも、彼は「マイナスに考えて何が変わるんですか」「自分にプラスにしてやった方が色んなことに挑戦できる」として、食事やコンディショニングピッチングフォームなどさまざまなことに挑戦してきた。
その試行錯誤がついに実を結んだと言えるのかもしれない。
必要な下準備ができて、全盛期がやってくる
ダルビッシュ有投手を語るうえで、なにも外せないのがトレーニングだ。
SNSを通じて、筋力トレーニングの重要性や栄養と休養の重要性を説き、
野球界全体に影響を及ぼした。
一時期はトレーニングの様子がSNSでよく見られたが、トミージョン手術から復帰してからというもの、
コンディショニングやストレッチなんかの投稿が目につきだしたように思う。
これについては、
「ずっと長いこと十何年やってるから筋肉の核が増えて、しばらく休んでもいつでも筋力発揮ができるようになっていたり、筋量もマッスルメモリーとかですぐに戻るようになっています」
と語っていて、それほど筋力トレーニングに頭を使わなくてもよくなったことが
ピッチングそのものを高めることに注力できるようになり、
結果的にバラバラだったものがつながってきたのではないかと思う。
190センチを超えるカラダを扱える体力を10年以上かけて作り上げ、
そのうえでディティールを追求できているのが今のダルビッシュ有投手ではないか。
例えば英語の勉強ができない。テストで点が取れない。
そんな悩みを抱えている生徒がいるとする。
そもそも「定着する前に勉強をやめてないか」ということ。
単語を100回書いたからと言って、その単語の意味や発音や例文なんかを意識せずに繰り返したところで定着するはずがない。
取り組みに対して定着し、力が発揮できるまではタイムラグがある。
そこを我慢し、取り組み続けるかが次のステップに進めるかどうかではないかと思う。
スポーツも勉強も積み重ねの上に成果がある。
生徒にはこのような点を伝えていきたいところである。
トレイ・バウアーの語るダルビッシュ有の過去と現在
入団当初のダルビッシュ有投手はヒョロヒョロで、ピッチングフォームも遠回りして無駄が多い。
20歳のときに松坂大輔や斉藤和巳に勝つためには何か始めるしかないということでトレーニングを開始する。
それと同時にピッチングの質が劇的に変わり、無双するようになる。
天性の感覚に、体力がついてきて日本では敵なしの存在になった。
SNSでの発信も積極的で、野球界の意識改革につながっている。
そのダルビッシュ有投手もMLBに挑戦するとグラウンド、ルール、ボール、遠征などいろんな日米の変化に対応することに四苦八苦したのか、あきらかにピッチングの質が落ちたように思う。(でも奪三振王に輝くのは見事という他ない。)
安定しないフォーム、微調整を繰り返す日々。そのなかで肘が先に悲鳴を上げた。ひじの故障でトミージョン手術を行う。
手術後、トレーニングをみっちり行ったダルビッシュ有投手はさらに一回り体を大きくして帰ってきた。
でも、その体を扱いきれていないような状態がつづいた。10勝できない年が続く。
体を大きくし過ぎて、天性の感覚を失っているように思えた。
体を大きくしてスピードが出せずに弱体したドラゴンボールのトランクスのようになってしまうのか。。。

しかし、ダルビッシュ有投手はそんなことはなかった。
大きくなった体はそのままに、天性の感覚を取り戻したのだ。
ライバルであるバウアー投手の証言
ダルビッシュ有投手は2020年のサイヤング賞の2位。
1位は「ダルビッシュ有投手の大ファン」と公言しているトレバー・バウアー投手である。

そのバウアー投手はダルビッシュ有投手のことをこう分析している。
「下半身の使い方が効率的で素晴らしい」
「でも、上半身はひねり過ぎだった」
「それが上下のアンバランスを生んでいた」
しかし
「今季は上と下がピタリと噛み合っているという感じだね」
超一流がみても今のダルビッシュ有投手はすばらしいバランスで投げているということである。
軽自動車に、F1マシンのエンジンを積んでも、その車はスピードが出ても安定して走れるわけではない。
そのスピードに耐えられるボディやブレーキなど調整しないといけないことは多数ある。
調整どころか一から作り直す必要もある。
トレーニングで強力なエンジンを生み出せるようになったダルビッシュ有投手は、
そのパワーを扱えるようになるまで数年かかったということなのだろう。
それをしなければサイヤング賞を争うところまでいけなかったのだから、
それは遠回りでもなんでもなく“必要な過程”なのだろう。
われわれ教員も、その必要な過程を我慢することと、3年間のなかである程度の成果を出させてあげたいというバランスで悩むことが多い。
そのジレンマを吹き飛ばしてくれるのがダルビッシュ有投手の存在ではないだろうか。
失敗を恐れず挑戦し続ける。前向きに取り組む。
非常にシンプルである。
前田健太の語るダルビッシュ有のオープンマインド
今季、ミネソタ・ツインズに移籍し先発として大車輪の活躍をしたマエケンこと前田健太投手。
「僕は野球のすべてにおいてダルビッシュさんの影響を受けています。」
「僕自身、野球に取り組む意識がものすごく変わりました」
そう語っている。

具体的にどのようなことに影響を受けたのか
- ツーシームの投げ方をYouTubeで観て、真似したらゲッツーがとれた。
- 「今の時代は現役のうちに発信することが大事ではないか」という言葉に触発され、自分もYouTubeに挑戦した
- 努力している姿勢
- 努力の末につかんだものを惜しみなく教えてくれる
このような点を挙げている。
ダルビッシュのオープンマインドが、多くの選手を刺激し、更なる発展につながる。
また、教育現場で働いていると、インターネットやスマホをどのように活用するのかという
課題を抱えていることは多いと思う。
SNSをどのように使うのか。
YouTubeをどのように活用するのか。
その答えはないかもしれないが、ここにそのヒントが隠されているように思う。
まとめ
ダルビッシュ有投手は天性の才能がある。
それは間違いない。
でも、彼はたゆまぬ努力を繰り返している。
「このままでは松坂大輔さんや斉藤和巳さんにはかなわない」
そう感じた20歳の時から
「人と違う取り組みを続けないと、勝てない」
そう思って試行錯誤を繰り返している。
我々は「できない。できない。」と言いながら、同じような取り組みを繰り返していることはないだろうか。
新しいことに挑戦することに億劫になるのではなく、楽しんでいくことがダルビッシュ有投手の思考であり、彼が続けてきたことである。
ここをぜひ学んでいきたいものである。
ちなみにこれは楽天マガジンでも読めます。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
あしたからも生徒のために汗をかきましょう!!
ちなみに、こんなルーティンでブログ書いてます