こんにちは。ホケンタイイク246です。
いまこの記事を書いているのは12月。もうすぐ2学期が終わろうとしています。
いまは高校2年生を担当しているのですが、クラスの生徒から
「履修科目を変えたいです。」
このような相談を受けることが増えます。
理由としては、まず変更の手続きが2学期中に完了していないといけない学校のルールがあること。
次に大学入試を1年後に控え、不安が大きくなっているということ。
この2つが挙げられます。
自分は、難関国公立を目指したこともなければセンター試験も受けてない人間なので、
あまりピンとこない部分であったが、いざ生徒対応していくと教師として考えないといけないことが多く、
自身も勉強しないと生徒に迷惑をかけてしまうように思えてきた今日この頃。
今回は「履修科目を変えること」について考えていきたい。
目次
- 科目変更をしたい生徒に求めるもの
- 科目変更をしたい生徒の現状
- 科目変更のデメリット
- 科目変更のメリット
- まとめ
科目変更をしたい生徒に求めるもの
高校2年から3年にかけて科目を変更する。
このようなことを言う理由はただ一つ。
「入試のため」である。
「単位をとりたい」「興味本位で勉強してみたい」という生徒はゼロである。(勤務校の話だけど)
そんな生徒とは面談である。
面談内容
こんなことをまずは聞く
- 「いま(変更したい科目の)どんな参考書使っているの?」
- 「来年4月からどこの範囲から勉強するか知ってる?」
- 「1年間授業をしていなかった分をどうやって勉強するの?」
①がクリア出来たら②へ、
②まで調べていたら③へ。
このような感じですすめる。この3つの質問を用意しておくだけでほぼ勝負が決まる。
腹を決めるにも手順がある
担任として求めるものはこの3つであり、
言いに来るまえに、そこまでリサーチして、科目担当者に相談して、動いたうえで、
「科目変更します」と腹がきまっていたら 応援するのみである。
逃げた先で逃げたら行き止まり。
自分なりに動いて腹を決めないと前には進めない。
科目変更をしたい生徒の現状
上記はあくまで理想と思っておいた方がいい。
(そこまでやったうえで言いに来た生徒がいたことはあるけど)
現状はこんな感じである。
- 〇〇はしんどい
- 〇〇の担当者が、、
- 〇〇のほうが楽と聞いた
つまり、現状から逃げたいという言葉が次々と出てくる。
先ほどの質問を投げかけると
- 科目担当者に話を聞いていない。(誰かもしらない)
- 勉強計画は3学期に入ってから考える
- 参考書は持ってない
という一年前に科目選択した時と同じ状況がそこにはある。
でも、そのような選択をさせたのは教員の力不足でもある。
ここはしっかりと寄り添う必要がある。
そこで、何よりも大事なのは科目変更を行うことのメリットとデメリットを整理すること。
そのうえで決断することだ。
科目変更のデメリット
高校2年から3年になるにあたって科目変更をするのはリスクが多い。
そのリスクを何個かあげてみる
楽な科目などない
受験において、楽な科目なんかない。
比較的簡単だとされていても、競争率が高くて高得点をとらなくてはならず、
結局はやることはやらないとはじまらない。
時間が半分
通常は2年で仕上げるカリキュラムになっているところを、1年でやろうとしている時点で、
単純に労力は倍かかる。
しかも、高2の3学期は自習になるし、変更前の科目の授業も受けなければならない。
本当にできるのか?
英数国に支障をきたす
「じゃあ、自習で3学期中にことし一年分をやります!!」
そう言いだす生徒もいるのだが、受験はそれだけやってりゃいいってもんじゃない。
肝は英数国。
英数国なしになにができるというのか。
それだけの馬力が本当にあるならその馬力で英数国をやった方がいい。
むしろ科目変更なんぞ不要。
そんな話の展開になっていく。
つまり科目変更はリスクでしかないのである。
科目変更のメリット
さんざんデメリットを語ってきたのだが、メリットがないわけではない。
- 変えたい科目の勉強を最低限の努力でいいという免罪符がもらえる。
- 4月になればその科目を勉強しなくていい。
はい。
目の前の嫌なことから逃れるという高校生にとっては最高のプレゼントが手に入れられる。
でも、最低限の努力をしないといけないことは間違いなくて、
それをメリットと言えるのかは本人次第というところだろう。
まとめ
「逃げの姿勢での科目変更は、やめた方がいい」
このシンプルなメッセージを伝えるのに、あの手この手を費やすのがこの仕事。
生徒はふざけているわけではない。
正直に不安なのである。
その不安を取り除いてやることが教師の仕事ではあるが、
受験科目の件になると専門性もないし、担当者に聞いてくれとなってしまう。
体育という立場であれ、そのあたりの知識を身につけることは必須だとつくづく感じるここ数日。
明日からも生徒のためにまだまだ汗をかかなくてはいけない。
最後までお読みいただきありがとうございました。