こんにちは。ホケンタイイク246です。
今回も保健の教科書を図解にしました。「#3−8労働災害と健康」が範囲になります。
文章を音読させるだけでなく、イラストを踏まえて説明すると右脳も左脳も刺激できていいかもしれません。
自分はパワーポイントを使って授業をしているので、図解を見せながら教科書の説明をしていきたいと思っています。
基本的には教科書に沿った内容になっているので、教材研究の短縮のために役立ててもらえれば幸いです。
目次
- 労働災害とは
- 労働中の事故とその対策
- 職業病とその対策
- 安全管理
- 健康管理
①労働災害とは

労働災害=働くことが原因で起こるケガや病気のことをさす
その範囲というのは、働いている最中のアクシデントはもちろんのこと、休憩中や通勤中も含まれます。
基本的には出勤するために家を出て、帰ってくるまで補償されているということになります。
だからといって何でも適応されるわけではありません。
「休憩時間中に社員食堂へ向かう途中に階段で怪我をした」
休憩時間中であっても、会社施設内にいる限りは業務遂行性があり、災害原因が階段で足を滑らしたという事業場施設に関係していることから業務上災害となる。
「休憩時間中のキャッチボールで怪我」
キャッチボールという私的行為が原因の災害であり、特に会社内施設の関与がなければ、業務上災害とはならない。
同じ休憩時間中であっても「仕方ない怪我」なのか「自業自得の怪我」という線引きがあり、
それによって補償されるかどうかは変化します。
そのため、設置者は労働災害を防ぐために対策を行わなければいけません
②労働中の事故とその対策

事故はなぜ起きるのか。そこに明確な答えはないかもしれないが、できるだけの予防をすることはできる。
私は野球部の顧問なので野球の話になってしまうが本質的には同じで、
「不安全行動」「不安前状態」という2つの観点から危険な要素を取り除いていく。
勤務校は野球専用のグラウンドなどは持っていない。したがって他のクラブとの共用である。
野球でいうレフトの奥には陸上部、ライトの奥にはサッカー部が練習をしている環境である。
では、実際にどのような対策をしているのか。
【打撃練習の場合】
- 打球が飛んでも転がっていかないようにネットを移動させて防ぐ[不安全状態の改善]
- そのネットを超えていきそうな打球が飛んだら、部員が「危ない」と大声で知らせる[不安全行動の改善]
- バッティング練習が特に危険なので、打撃練習をするタイミングを陸上部の先生と打ち合わせて、お互いに気分良く練習できるように調整している[不安全状態の改善]
- 硬式のボールがいかに危険か部員に指導して緊張感を持たせる[不安全行動の改善]
このような形で、なるべく危険がないように調整しつつ、それでも危険な状態になりそうになったら大声で知らせることを徹底している。
工事現場でも同じで、ネットを張り巡らしたり、粉塵が飛ばないようにシートをかけたり、ヘルメットを着用したり、さまざまなリスクに対応できるように取り組んでいる。
禁止の看板が目立つ公園
いま公園などは「◯◯禁止」という看板が目につくが、それは不安全状態や不安全行動を踏まえて怪我や事故がないように遊ぶことができず、トラブルに発展したことが根っこにある。
禁止にして、トラブルがなくなればいいかもしれない。でも、「不安全状態」「不安全行動」に対する学びは圧倒的に減っていると考えるべきで、学校現場ではより細やかな指導が必要になる。
体育教師としてはそのことも踏まえて指導しなくてはいけない。
その想像力はやがて車の運転中などにも影響すると思う。
また、労働災害は職種によってもさまざまで、それに応じた対応が必要になる。
③職業病とその対策

職業病というだけあって、職業の違いによってリスクも異なってくる。
プロ野球選手がたびたび肘の筋が断裂し手術するというような報道を目にするが、
パソコン作業がメインの人にとっては無縁の怪我だろう。
どんな職につくのかによってリスクが異なるため、個人でしっかりと対策をしなければいけない。
人間関係
図解では作業環境の人間関係をピラミッドにしている。
これは日本の典型的な問題となる人間関係がピラミッド型のトップダウンだから。上にいれば偉い。下のものに発言権がない。そんな組織内の人間関係を表している。
対策のコミュニケーションでは逆に横のつながりで人間関係を表している。働いていると精神的にも肉体的にも疲れる時がある。その時に相談したり、手伝ってもらったり、逆に誰かが苦しんでいる時に手助けをしたりできる関係性がもっとも健全であると考える。
仕事は結果を出さないと倒産してしまう。だからこそプレッシャーやストレスがなくなることはない。
だからこそ、助け合える職場環境を作る必要があるわけだ。
④安全管理

このような安全管理は、法律によって規定され雇用者の義務である。
雇用者は従業員の安全・健康を守らなければいけないし、
何か健康上のトラブルがあれば補償をする必要がある。
逃げ恥の沼田の発言
大人気ドラマの「逃げるは恥だが役に立つ」で津崎(星野源)の元上司の沼田(古田新太)が、津崎が育休を取得することに難色をしめすプロジェクトリーダーに対してこのような発言をした。
育休でも他の理由でも同じ、いつ誰が長い休みをとるかなんてわからない。
働いているのは人間なんだから、その時何が大事なのか、誰が休んでも仕事が回る、
帰ってこられる環境づくりを普段から作っておくこと。
それが職場におけるリスク管理。
そして、そのリスク管理をするのが管理職と言われる人たちの仕事である。
上に立つ人はそれだけ俯瞰してものが見えてないといけないし、責任も重い。
それだけ重要な仕事なのである。
もちろん、個人での対策もしなければいけない。最終的には自分の健康を守るのは自分。じゃあ、どのような対策をすべきなのか。
⑤健康管理

企業が守ってくれるからといっても健康を損なって、自分の思い通りに動けなくなった場合は大変だ。
職種によっては仕事を続けられない場合も出てくるかもしれない。
家族を養っている場合は、なおさら被害は大きくなる恐れがある。
そのために必要なのが「健康診断」「必要な保険」「本人の取り組み」ということになる。
生活習慣病による健康被害は簡単に治るものではない。
若い学生だからこそ、生活習慣の確立とその意義を理解して欲しい。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
あしたからも生徒のために汗をかきましょう!!