【登山家・栗城史多から学ぶ】評価経済社会を生きるために必要なもの

こんにちは。ホケンタイイク246です。

最近、『デス・ゾーン 栗城史多のエベレスト劇場 (集英社学芸単行本)』という本を読みました。

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デス・ゾーン 栗城史多のエベレスト劇場 [ 河野 啓 ]
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この本は第18回(2020年)開高健ノンフィクション賞受賞作。

両手の指9本を失いながら〈七大陸最高峰単独無酸素〉登頂を目指した登山家・栗城史多(くりきのぶかず)氏の姿を追う内容。

エベレスト登頂をインターネットで生中継することを掲げ、SNS時代の寵児と称賛を受けた。

しかし、8度目の挑戦となった2018年5月21日、滑落死。35歳だった。

彼はなぜ凍傷で指を失ったあともエベレストに挑み続けたのか?

最後の挑戦に、登れるはずのない最難関のルートを選んだ理由は何だったのか?

滑落死は本当に事故だったのか? 

生前の彼の取材と、死後の周囲の人へのインタビューをもとに今まで語られることのなかった栗城論が展開されている。

今回は、本書を読んで個人的に大事なポイント3つと、そこから学ぶべきことをまとめていきたいと思います。

目標を掲げるだけではいけない

この本を読んでいてまずわかるのは栗城さんは「目標を掲げて、スポンサーを集める天才である」ということ。

彼の語る夢に多くの人が引き込まれ、応援したくなる力がある。

その一方で、目標に確実に気か付くためのプロセスを踏んでいないということも本書には書かれています。

多くの登山家が彼を評価していない理由もここにあります。

エベレストを登るためのトレーニング

エベレストを登るための現実的な作戦

そういったものよりも夢を語り、人たちがワッと驚くようなストーリーを重視してしまう。

人に現実的なアドバイスを貰えばもらうほど、あえてリスクが高い方を選ぶ性分。

それが彼にとってのモチベーションになるのでしょう。

でも、現実はきびしく8回のエベレスト挑戦は全て失敗に終わってしまいます。

目標を掲げるだけでなく、その目標を実現するためのプロセスもそれ以上に大事。

人に「エベレストに登頂します」と約束してお金を集めた栗城さん。

その約束を守れなかった代償は批判へと変わり彼をどんどん苦しめていきます。

情報に踊らされる人たち

「単独無酸素で七大陸最高峰を目指す」

このストーリーに多くの人が共感し、彼を応援しました。

その一方で、登山家からは批判されていたのですが、それは彼が人の気を引くために巧みな嘘をついているからでした。

  • そもそもエベレスト以外は酸素ボンベ使わない
  • テントで酸素を吸っていた
  • 単独ではなかった

このような小さな嘘があったところで、夢に賛同している人はエベレストがどれだけ厳しい山なのか、どんな準備が必要なのかもわかっていません。

栗城さんは良くも悪くもメディアを利用して人気を集めることに成功したのです。

その背景には、我々が情報を吟味せずキャラクターや露出度の多さなどだけで安易に判断してしまうことがあるでしょう。

情報を安易に信じて賛同し、勝手に裏切られたと批判する。

情報に踊らされる人たちは栗城さんがいなくなった後も、どこかの誰かに同じことをしているでしょう。

自分の広げた大風呂敷に追い込まれる

「あえてリスクの高い道を選ぶ」という生き方は、週刊少年ジャンプではお決まりのストーリーですが、それは漫画であり、現実にはなかなか成功することはありません。(誰でもできそうなことは漫画にもなりません)

栗城さんはエベレスト登頂に失敗し続けます。

次第に「プロ下山家」と呼ばれるようになり、ブログのコメントも応援のものから批判コメントが増えるようになります。

この頃の栗城さんは引くに引けない状況となり、さらに人の気を引くようになります。

何より驚いたのは凍傷で9本の指を失ったのは「自作自演」ではないかという疑惑です。

さらに、その指を再生医療やスピリチュアルなもので復活させようとしていたこともわかります。

みんなに共感してもらうためとはいえ、正直理解に苦しみます。

最終的に8回目のエベレスト挑戦でもっとも難解と言われるルートを選び、結果的に帰らぬ人となってしまいました。

自分の広げた大風呂敷に多くの人の共感を得たけれど、結果的にそれが自分を苦しめることに繋がったのではないだろうかと考えてしまいます。

学ぶべきこと

さて、大事なのはここから何を学ぶかということです。

栗城さんをどうこう言いたいわけではありません。

そんなことに意味はないでしょう。

まずは、「目標だけではいけない」ということ。

目標をどれだけ雄弁に語っても、その目標を実現させるプロセスを明確にし、日々取り組むことが必要になります。

大きいことばかり語って、何もしないのはかっこ悪い。だから、ダメージを受けないように次々と誇大妄想を繰り出していくというパターンは栗城さんだけでなく、政治家のマニフェストにも同じことが言えるでしょう。

これでは何も実現しません。

プロセス。とても大事です。

次に「人の気を引くことが目的になってはいけない」ということ。

好きな女の子にちょっかいをかけても嫌われるだけ。

本質的に魅力的な人間にならないと振り向いてもらえません。

YouTubeでも気を引こうとするサムネイルや無理やり変なことをしようとする人たちを見ると悲しくなるのは僕だけでしょうか。

SNSでも「続きはプロフで」とか、朝イチに同じ返信を返信を強要してくるツイートが流れてくるとそれをリツイートした人もろともブロックしてしまいます。

それが一般人が生き残る術なのかもしれませんが、本質からずれ過ぎていて、本当に有名になったら栗城さんみたいに苦しむことになるんじゃないかと思ってしまいます。

最後に「約束を守る」「できない約束はしない」ということです。

これは評価経済社会では必須条件になります。

メルカリでは傷も全てさらけ出して、その上で出品するのがマナーです。

それを隠して売ってしまうと、そのお金は手にすることができるかもしれませんが、

購入者がカンカンに怒って低評価をつけることになります。

その低評価はずっと残り続けます。

次にあなたの商品を買おうとした人は商品だけでなく、あなた自身の評価もチェックします。

すると低評価を見つけて、すぐに別の人から商品を買うでしょう。

同じことがクラウドファンディングでも言えるし、今回の栗城さんがヒーローから転落していった背景にあるものです。

約束は守る。できない約束はしない。

これは心に留めておきたいことです。(教師はついつい無茶なお願いを聞きがちなので。。。)

SNSを利用して一躍ヒーローになれても約束が果たせなければ信頼を失ってしまう。

今の時代を生きるために注意しなければいけないことを教えてもらいました。

(そして安易に情報を鵜呑みにしないことも)

生徒に対して、これからの社会を生きていくために少しでも役に立つ話ができればと思います。

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最後まで読んでいただきありがとうございました。

あしたからも生徒のために汗をかきましょう!!

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