『クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園』をみた。リベラルな自己責任社会のユートピア。

こんにちは。ホケンタイイク246です。

乗り気ではない娘と一緒にクレヨンしんちゃんの映画を見てきました。

その名も『クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園』。

前評判関係なく新作が出たら一応チェックするクレしん映画。

とても面白かった。

(娘は暗い空間と大きな音に怖がっていましたが)

その詳しい内容は映画館に行ってぜひ楽しんで欲しいと思うのですが、僕が何よりも気になったのは舞台となった「天下統一かすかべ学園」です。

そこは山奥に作られた全寮制の学校。エリート教育を掲げ、いい結果、いい行動をするとネットワークで管理しているオツムちゃんによって「エリートポイント」が付与される。ポイントが高ければ高いほどいい待遇が得られ、逆に悪い行動をするとポイントが減点されてしまい待遇が悪くなっていきます。

素晴らしい施設とフェアな競争、自由な選択肢によって自分の才能を開花させている生徒や自分らしい生き方をしている生徒がいます。これは、いまの日本が教育に求める姿ではないでしょうか。

だからといって問題点がないわけではなく、目標を失ったもの、やる気を失ったもの、この環境に悪い意味で適応してしまった生徒も登場します。そして何より差別があります。これはリベラルを信じている人が知っておかなくてはいけない負の側面であると思います。

本作のしんちゃんは、この負の側面をどう乗り越えるべきかヒントを与えてくれる存在です。

なぜ、天カスはこのような設定になったのか。エリートを目指すということはどういうことなのか。

謎解きがシナリオのメインである以上、ネタバレしないように書いていきたいと思います。

天カス=リベラル化した社会

天カスはリベラル化した社会そのもの。

  • 努力した人
  • 能力がある人
  • 成功した人
  • 勝った人

このような人が偉いというシンプルな決まりがあります。

成績が良ければいい待遇が受けられる。スポーツでいい結果を残していれば少々校則違反をしても咎められない。

そして、「いい待遇が受けたければ努力しろ」「結果を出せないお前が悪い」という自己責任論がこの学校の雰囲気にはあるのです。

努力した人が偉くて、できない人は最低限の生活をするしかない。嫌なら努力しろ。

このシステムはリベラルの思想を具現化したものだと思います。

努力した人が報われる学校、それが天カス。

できない人は相手にされない学校、それが天カス。

そういうことです。

エリートを目指すということを天カスは勘違いしている

エリート育成を目指す天カス。

そもそもエリートとはなんでしょうか?

エリートとはノブレスオブリージュの精神。自分の知識や能力をみんなのために使う人であり、成功して得た富を寄付に回す人たちのことを言います。

常に成功し続ける人のことをエリートと呼ぶのではありません。この点で天カスはエリートを履き違えています。

自分が成功できたのは「自分の能力を評価してくれる社会があったから」と謙虚に受け止め、社会に還元するのがエリートなのです。

確かに、スポーツで稼ぐっていうのはそのスポーツが根付いているかどうかで決まります。誰もやってないスポーツで生活しようと思っても無理ですしね。

日本の大学は主に授業料で財源を賄っているそうですが、アメリカでは寄付で8割程度の財源を賄っているそうです。これがエリート教育が進んだ国の姿でしょう。

こう考えると日本のエリート思想がとても歪んでいることがわかります。

日本の教育でノブレスオブリージュを浸透させることが「みんな一緒」の平等主義によって何か挑戦しようとしている人の足を引っ張ろうとする文化や自己責任論を振りかざして見て見ぬふりして自分だけが生き残ろうとする発想を打ち破れるのではないかと思えます。

しんちゃんは何と戦うのか

ネタバレをしたくないので、言い回しが難しい。

しんちゃんは歪んだエリート思想をぶち壊そうとして戦います。

リベラル化した自己責任社会のなかで、

  • できないことを自己責任で済ませること
  • 弱い立場の人に権利がないこと
  • みんなの幸せが「競争社会で上位に行くこと」に囚われていること

そういったものとしんちゃんは戦います。

これからの世界で実際に取り組んでいかないといけないことばかりです。

最後、風間くんとしんちゃんのやりとりは人生や生き方を考えさせられるし、映画館の迫力もあって感動します。

この映画を見て、「エリートとは何か」「幸せとは何か」そんなことを考えさせられました。

自分なりの考えを少しでも生徒に還元できたらと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

あしたからも生徒のために汗をかきましょう!!

スポンサーリンク